俺は本当に2007年の今を生きているのか。それとも魂はすでに死んでいて、過去の思い出ん中で揺蕩っているだけなのか。そんな不安にすら駆られるほど時空断層な今更発言をしますけど、最近すごく気になっているバンドがいます。Franz Ferdinand っていうバンドです。とってもかっこいいと思うんです!

 去年の Fuji Rock 初日で彼らがトリを飾ってる頃、「フランツ? ふーん・・・で?」と余裕綽々でガン無視ってシャトルバスん中で哀川翔の自伝とか読んでた俺ですが、なんだか急に最近んなってフランツさんに骨抜きです。今だいたい人間と軟体動物の中間くらいの骨抜き度。


 ライナーノーツによると 2nd 「You Could Have It So Much Better」は、当初 1st と同じくセルフ・タイトルでのリリースが決まっていたらしい。2枚とも「Franz Ferdinand」じゃわかりづれーじゃねーか、という話ですが、つっても特に例のない話でもありません。いちばん徹底してるのはあぶらだこというバンドで、これまで7枚リリースされている彼らのアルバムは全て「あぶらだこ」のセルフ・タイトルであり、それぞれを差し分けるには「木盤」「亀盤」「釣盤」などの通称が用いられます。

 他にも、例えば Weezer が 1st と 3rd ともに「Weezer」だったり(「青盤」「緑盤」)、King Brothers も初期にセルフ・タイトルやら無題やら(「星盤」「虹盤」「赤盤」など)いろいろ出してます。セルフ・タイトルは1人1回まで、なんてルールはどこにもありません。


 Franz Ferdinand Franz Ferdinand

 You Could Have It So Much Better You Could Have It So Much Better


 何が言いたいかといいますと、当初の予定通り 2nd も「Franz Ferdinand」だったら 1st に「ロゴ盤」、2nd に「顔盤」の通称がおそらく用意されたであろうということであり、「顔盤」てなんかインパクトあって面白いから、できたらそれでいってほしかったなーということであり、長々とフランツについて語ってるように見せかけて肝心の音にまったく触れてないこの文章はいかがなものか、ということであります。