g:chaosroute:id:nekoprotocol:20061213:1166015828
 オーシマさんにこっそり誉めていただきました。光栄です! ありがとうございます! と表面上は大人な俺を演出しつつ、内心「次点扱いってどういうことだコラ」とキレ寸なのは勿論秘密です  さて俺は取り消し線さえ引いとけばそん中で何言っててもオール無罪、という甘ったれた認識をそろそろ改める時期に来ていますね。

 当時、怒涛の瞬間最大風速を記録中だった「わんわんワールド」がその後、神速で死に絶えた今んなって「にゃんにゃんアイランド」とか言われても「は?」っていうか寒々しいことこのうえないですが、にしてもやたら手間暇かけてこんなの書いてた半年前の俺はいったい何考えてんでしょうか。蹴飛ばしてえ。縮こまったアスをこじ開けてジャック・インしてやりたいです(そして広がる新世界)


 で今ふと思いだしたので、ものすごい今更ながら言いますけど、これは、このエントリーをブックマークしていただけると もう1コ隠し記法が出てきますよ っていう、ただそれをやってみたかっただけの試みで、別に特殊記法の中身とか全然どうでも良かったんですよね。そもそも実装不可能なのばっかだしさ・・・と思ってた(っきりぼく自身も完全に忘れてた)んですけど、唯一、


 1032. 宝籤/ロトリー

 どうでもいい記事になぜか注目が集まる(確率は低いが人気エントリー化したりもする)


 っていうのだけ先日、実現してしまいました。何かと言えば かーくんです 。これほど全力で「どうでもいい」記事に、まさしく「なぜか」という他ない謎の注目が集まるのを他人事のように眺めながら、ぼくはお前らが何を求めているのか、ますますわからなくなっていく今日この頃です。

 ていうか今まで308回も日記書いてきててさー、そん中で最も多く人目を奪ったのがよりにもよってかーくんて。何そのニュータイプの絶望。


 で、また今思いだしたからついでに言うと、そういえば俺、かーくんと一緒に「明星」出たことあるんですよね。小1か2くらいんとき。近所の床屋で髪切ってたら、店の前の広場にいきなりロケ車が来てさ。んで中からローラースケートのお兄ちゃんたちぞろぞろ出てきて。その頃って光 GENJI が日本を動かしてた時代だから、そりゃもう広場は大狂騒ですよ。あっというまに人だかり。芸能人すげー、と子供ながらに思いました。俺の髪切ってくれてたおばちゃんまでが「ちょっとサインもらってくるからアンタ待ってて」とか言って店飛びだしてっちゃったからね。仕事しろよお前。

 誌面的には「下町で子供と戯れる光 GENJI のお兄ちゃんたち」な画が欲しかったらしく、そのへんうろついてたガキどもが集められて。ちょうど俺も(おばちゃんが全然戻ってこないので、新聞読んでたおっちゃんのリリーフ登板で)カットが終り、店を出たところで呼ばれまして。栄えある「下町の子供」の一人役で撮影に参加と相成ったわけですが、またこれがね、そのへんうろついてたガキどもの中に、バカが一匹混じってまして・・・隣のクラスの「マルコム」っていう奴だったんですけど(坊主頭→マルコメ→マルコム)こいつがね、大変残念なことに、チンコ大好きだったんですよ。口癖とかっていう以上にパーセンテージ高すぎて、語彙の50%がチンコみたいな奴だったんですよマルコム。


 彼を「下町の子供」チームの一員にスカウトしたことで、このグラビアの質が3〜4割ほど落ちたのは疑いないと思うんですけど、まず、ガキの基本装備であるところの目立ちたがりスピリットが桁外れに強い。どうシャッター切っても、常に光 GENJI より前にマルコムが飛び出してくるせいで何回リテイクしたことか。主役はお前じゃねぇ。そして口を開けば「光チンコー!」「光チンコー!」とエンドレスで絶叫。ガキだししょうがない、で許されるレベルを軽々と飛び抜けていたマルコム。GENJI とチンコは「ん」しか合ってないでしょ、などという凡庸な突っ込みが、なんらリミッターとして機能しないのは言うまでもありません。


 度重なるリテイクと吹き荒れるチンコストリームに、そろそろ撮影スタッフさんや光 GENJI のお兄ちゃんたちが苛つきだします。誰も表立って口にしないけど、おいおいいい加減にしてくれよ・・・な重みのある空気が広場をじわじわ侵食していく。そんな薄どんよりムードの中、ただひとりマルコムに最後まで笑顔を向けつづけた男。それが、かーくん。
「光チンコー! 光チンコー!」
「チンコじゃねーよ。GENJI だよ!」
「光チンコー! 光チンコー!」
「チンコじゃねーって言ってんだろ!」
「光チンコだろー! チンコ光るんだろー!」
「チンコは光んねーよ!」


 書いていて切なさを抑えきれないこの不毛なやりとりを、誰もが冷ややかに見つめる(或いは、見ようともしない)中、実に楽しそうにかーくんは続けるのでした。ぼくはそのとき「優しくて気の良いお兄ちゃんだなー」と思った。もう少しして本音とか建前という言葉の意味を知った頃には、それは「アイドルだしトップ・スターだし、やっぱ人前で嫌な態度とか取れないんだよなー」という邪推混じりの印象に変わる。そしてその余韻とともに、いつしか光 GENJI のお兄ちゃんたちは表舞台から消えていった。

 けれど今「くそ長〜いプロフィール」を読み終えて、その印象に2度めの変質が起こりつつある。「チンコは光んねーよ!」と楽しそうに笑っていたかーくん。あれは、単に、素だったのではないだろうか。マルコムというバカなクソガキの中に、かーくんは幼き日の自分を映し見ていたのではないだろうか。テレビカメラの前で、何100万人のファンを失望させる NG ワードなど口が裂けても言えないトップ・スターは、しかし実は言いたくて仕方なかったのではないだろうか。オーシマさんへの謝辞で始まったこのエントリーが、なぜ今、チンコという一点へ向け収束しつつあるのだろうか。なんの話がしたかったんだっけ俺は。少なくともチンコ以外の何か、だったのは確かだと思う。嘘や偽りだらけのクソったれなこの世の中で、少なくともそれだけは確かだと思う。


 そんなマルコムも去年結婚して今や一児のパパです、おめでとう。