OOIOOXORNELIUSALTZBREAKfAST

 すげー良かった! OOIOOXORNELIUS と BREAKfAST の異種格闘技戦ALTZ さんは病欠)


 XORNELIUS は変名だし、何か「Sensuous」とは全然違ったものをやるのかな、とも思ったけど普通に Cornelius Group でした。映像内のクレジットはしっかり「XORNELIUS」に書き換わってましたけど。そのへんは無意味に抜かりがない。無意味とか言うなよ。

 「Sensuous」のライブは2回めで、1回めは先月、タワーレコード渋谷の「新曲披露演」に当選して行ったのですが、まず、そのときの感想を再録しますと

 まーそんなもんだろ、と思った通り30分弱のショート・ステージ。音もだいたい思ってた通り・・・といっても「Sensuous」そのまんま! っていうんじゃなくて、あれを4人の生演奏で再現したらこんな感じ? という事前予測の、まぁ8掛けくらいのもんがきたね、と。

1. Breezin'
2. Wataridori
3. Gum
4. Beep It
5. Music

 2割のマイナスがどこへ消えたか? というと、まずマイクがけっこう粗くて、今作(に限った話ではないが)に於いて重要な音要素の1つである小山田さんの声が、他の楽器とあまりしっくり馴染んでなかった点。Stage One に Unit の音響を期待するのがそもそも無茶、と言われりゃそうですけど、でも自然にそう脳内再生されちゃってたので仕方ない。あまり位置が良くなかったせいもあるかもしれない。だって248番なのも仕方ない。その意味で、嫌な消去法になっちゃいますけど「Wataridori」がいちばん違和感なく聴けた。

 もう1つは、単純に演奏の練り不足。ただでさえ難易度の高い「Sensuous」楽曲群を、がっつり血肉化して再現できるまでにはグループの体力が達してない。だからこそ、この形での「お披露目」なんだろうし(つまりぶっちゃれば、まだ金取って見せれるレベルではないですよ、という小山田さん自身の自覚と、その裏返しの矜持)、来年のツアーへ向けて Cornelius Group の経験値稼ぎという意味合いも大きいと思う。


 ・・・という感じでした。要約すれば「まだ前哨戦ですよね、今後に期待☆」ってことですが、そして1ヵ月後の今日、やっぱり格段に良くなってた。つくづく期待を裏切らない人だな小山田さん。さすが、と言う他ない。

1. Breezin'
2. Wataridori
3. Gum
4. Count Five Or Six
5. I Hate Hate
6. Beep It
7. Music

 披露演の「Sensuous」セットに、「Fantasma」と「Point」からそれぞれ1曲ずつを足して、それでもまだ40分弱のミニ・セットではあるんですが、この2曲が入って、ぐっとカラフルになった気がする。「Gum」がまだ熟れきってないぶん、そのまま「Count Five Or Six」に流れ込んだときはやっぱ「うおー!」てなりましたね。「I Hate Hate」の、音と映像のシンクロは何回見ても燃える。

 音と映像のシンクロ、というのは「I Hate Hate」に限らず全曲そう(バックに PV を流して、それに演奏を重ねる)なんですが、「Breezin'」「Wataridori」「Music」といった一連の「Sensuous」曲群は、「Point」みたく音と映像(の動き)が一対一対応じゃないんですよね。今のところ「Beep It」が唯一、音に合わせて発光色がチカチカ切り替わるつくりになってますが。これがほんとかっこいい。PV だけでも何10回と見てますけど、やっぱり目の前でがちっと生演奏を重ねられると破壊力が違う。


 メインの「Sensuous」群も、披露演のときよりずっと締まって良くなってました。これは単純に音響装置の差もあるだろうし、勿論、グループの経験値もだいぶ上がってきてると思う。あと、これもけっこうでかいんですけど、アルコールの補助ね。Stage One は酒飲めないですから。

 あまり誉め言葉になってないけど、やはり適量入れてふわーっとした気分で聴けると全然違う。自然に身体も揺れるし、ストン、と音が入ってくるんで。適量以上に入れると、それはそれでサイケで楽しいんですけどね。今日は XORNELIUS が一番手で、ちょうど適量状態で聴けたのも良かったです(そのぶん感想の細かい部分が麻痺しますが、まぁでも逐一厳しくチェック入れに行ってるわけじゃないのでね。楽しめるに越したことはない)


 さっき端折ったけど、披露演の感想で

 確かに「大満足の30分でした!」とは言いづらいけど、そのへんは折り込み済みというか、こちらも最初から前哨戦のつもりで行ってるし。来年のツアー本番で、これがどういうふうに化けてるか・・・その期待を煽るには十分な手応えもあった。コーネリアスまだまだこんなもんじゃねーよな、ていうね。
 ぶつぶつ言ってしまうのは、それ以上に閾値が高すぎるせいで。たぶんものすごいものをぼくは Cornelius に求めているし、それは実際、2002年の Fuji Rock で一度ものすごいのを見せてもらってるからこそでもあり。

 とも書いたんですが、来年を待たずに早くも「化け」の一端を今日で垣間見れたと思います。と同時に、まだまだもっとこんなもんじゃねーだろ、というのもある。絶対もっと化けれますよ。というか化けるよ、次までにまた。もう今から来年の4月が楽しみでしょうがない。披露演の終った直後は、正直「あれー・・・?」ていうのもあったんだけど、それも踏まえて、今日のを経て、やっぱり当分 Cornelius から目ぇ離せないなーと思う。

 ずどん、と一発めでものすごいのを見せられるのも勿論良いけど、見るたびにぐんぐん良くなっていくのを、こうしてリアルタイムで追っかけていけるのは、これはこれでとても刺激的で面白いです。安西先生の気持ちがわかる。シュート2万本の、今たぶん5000本めくらい?