少女漫画に於ける性的描写の現在形


 ※ 「ドランクン・アフタヌーン」というタイトルでプラネタ(本家)に書いた文章から、こっち向けっぽい部分を抜粋&改稿。


 幼少期の男女に見られる性意識の進度差。要するに「小学生の時分なんて特に、女のコのが男より全然「進んで」る」という認識はおそらく広く知られる常識でしょうが、にしたって何事にも限度ってのがあるべきと思う。今の少女漫画ってもう明らかにそこを越境してて、それ早い遅いの問題以前に飛び級じゃん。と思わずにいれない傾向が強い。

 「レディース・コミック」という体の良いレッテルでオブラートされた、けれど内実は単なるエロ本。という新興ジャンルが一世を風靡した時点で時間の問題だった。というか若年齢化は半ば必然の帰結なんだろうけど、今の少女漫画って殆どエロ本と変らない(そう思えてならないのはもしか寄る年波。ってやつ? うわぁー)。変らないどころかヘタに「少女漫画」の名残りのせいで、いっそう淫靡さが際立っている気さえする(SM的な緊縛ですね。要するに読者層の問題でなく、同じ24歳の人間の目にも、成人誌でセックスしてたら「へぇー」って普通に見えるけど、ジャンプでやられたらド肝抜かれる。っていう話)。


 けどド肝抜かれてる場合じゃなくて、普通に今「少女コミック」とかさ。みんなガンガンやってるからね。「少女コミック」がぼくら(男子)にとってのジャンプにそっくり該当する雑誌かどうか知らないけど、やっぱでも小学生女子は「なかよし」とか「ちゃお」より「少コミ」読むわけでしょ。ぼくのアルバイト先が中古書&CD店なんですけど、8歳くらいの女のコが「レンアイ至上主義」とかレジに持ってくるたびに「うわぁ」ってなるもんやっぱ。待て、って言いたくなるもんそれは。

 「電影少女」読んでドキドキしてる小学生男子12歳。のほうがよほど健全に思えますけどね。どうなんですかね実際。そんなのは現行の小学生の皮膚感覚じゃないんでしょうか。まぁ一方で「いちご100%」全巻揃いで買ってく推定35歳サラリーマン男性とか。明らかに間違ってんだけどね。悪しき病に冒された日本を嘆かずにいれませんけどね。憂えないけど。アンタはせめて「白い巨塔」にでもしとけバカ! とか思う。


 思うけど10年後の自分が「いちご100%」と「白い巨塔」の二者択一で「いちご」に行ってしまいそうな気配をどうしても拭えないのが何より悲しい今日なのであります鍋島藩脱藩広域指定重音楽。

 ごめん最後のほう適当(またかよ)。