あむへな3

　さっきからぼーっと考え事をしてるんだけど何を考えてるかというとドラえもん。のび太くんたちは作中ずっと小学生のままなわけだけど、例えばもし藤子不二雄界を飛びだして20歳になった彼らは、どういう音楽を好んで聴くのかなぁ。とかそういう、ほんとどうでも良いことを延々考えてるの。

　んで真っ先にジャイアンがBんなってギャングスタ・ラップ聴きながら「イェー」「アァハン」とかダミ声で唸ってる姿が思い浮かんだ。

　したらジャイ子はビッチんなるよな・・・うん。

　スネ夫はプログレ。なんか嫌なタイプのプログレ・オタクとかそんなん。部屋でグィングィンギター掻き毟ってる感じ。

　しずかちゃんがJ-popだと当たり前すぎるのであえてパンク。モヒったり鋲穿いたりピアスとか別にしないけど、でもパンクなの。「のび太さーん。シド・ヴィシャスのソロ持ってるー？」とかっつって。

　で。のび太当然持ってんの。問答無用で貸しまくるわけ。「Viva Le Rock」と「Sid Sings」に、「あとこれも聴いてみてよ」っつってフレイミン・グルーヴィーズの「ティーンエイジ・ヘッド」とかまで勝手に付け足して貸すわけ。「へぇー。どんなバンドなの？」「これはね。60年代からやってるアメリカのバンドでね。ヒッピー文化全盛の時代にグルーヴィーズっていうのはね・・・」とか薀蓄が始まるわけ。

　のび太はニュー・ウェイヴっ子だからね。うん。それはもう岡崎京子の描いた通りの。6、7、8のロック界隈は一通り網羅してる。サブ・カルチャーの意味は良くわかんないけどなんかカッコイイわね的なノリのしずかちゃんが、ダサいけど雑学王なのび太にちょっとずつ傾倒してくっていう筋書きね。ベタだけど。

　あと出来杉くんは大学のジャズ研でベースとか弾いてる。