神 KAMI-UTA 歌

amn2005-01-08



 今年度はてなアカデミー部門に於ける最大の収穫の1つに、ロック男子のモテへの道を展望した zoot32 氏(id:zoot32)の研究論文「カラオケボックスに於けるロック男子の選曲の妥協点(id:zoot32:20041205)」が挙げられるのは皆様、異論のないところでしょう。

 これに追随すべく小生も常日頃より研究対象を模索しておりましたが、なにぶん お前らがモテようがモテまいが別に俺はぶっちゃけどうでもい モテの荒野へ切り込むという偉業には役者不足の過ぎる私ゆえに、これに代る中間報告として「卒業論文執筆時に於けるBGMの選択」をテーマに、リアル・タイムで生々しすぎるレポートを本日は梓に刻みたく思います。


 さっそく結論から申し上げますと、卒業論文の提出日を間近に控え、もうなんかけっこうシャレんなってないよレベルの追い込み余儀なき状況下にて、我々がCDコンポ(ないしwinamp)にセットするべき筆頭音楽はザ・ファーイースト・デジタル・ハードコア。世界に誇る日本最重量級爆裂楽団 THE MAD CAPSULE MARKETS を置いて他にありません。

 連日の徹夜作業がもたらす極度の疲労。眠気。倦怠感。投げやり感。なんかもうどうでもいいよ感。別に俺が死んでも世界は普通に回るよ感。頼むから解放してくれよ感。けれど逃げれない世の無情。冷凍都市「凍って狂う」と書いて凍狂(トウキョウ)の砂漠感・・・そう幾重にも連なる負の鎖をブチ切り、無理矢理にでもテンションヌを絶頂トランス領域へ引き上げるには、そんじょそこらの温い「ハイ」だの「ノリノリ」程度じゃお話になりません。


 そこで上田タケシ氏の手に拠り、病的なほど執拗かつ緻密に編み上げられた「アゲ」の神力=MAD SOUNDS に我々は与らねばなりません。あなたが通常、室内で音楽を嗜むときの約1.5〜2倍(必要に応じて2.5〜3倍)を目安にヴォリュームを設定し、発狂一歩手前の爆裂カオス環境をつくりだしましょう。再生機器に「サウンド・ミックス」などのオプトが備わっている場合、当然のこと「Bass」ないし「Heavy」といった低音強調モードを選択してください。ベース音をいかに重たく炸裂させるか、で効能に天地の差が生じます。

 セットするCDの選別としては、やはり初期のデジタル・パンク的なものより、アルバム「Osc-Dis」に結実を見たデジタル・ハードコア。いわば "THE" MAD SOUNDS の完成されて以降のものを強くお勧めします。というか全曲 "THE" MAD 仕様にカスタムされた現時点での最強盤「1997−2004(asin:B00064X840)」さえ1枚あればおよそ事足ります・・・とりあえずこれ必携。

 プラス必要に応じて、対を成す初期ベスト盤「1990−1996(asin:B00064X83Q)」を揃えればなお可。もひとつプラスで、惜しくもベスト盤の選を外れてしまいましたが筆者ゲキ推しの1曲「All The Time In Sunny Beach」が収録されている。という点で前述のアルバム「Osc-Dis(asin:B00005GXQN)」までも用意できれば倍率ドン! で完璧です。


 で、あとはもうひたすら爆音。特に、繰り返しになりますが爆低域音。でエンドレス・リピートしてください。いまいちこの曲ノレねーな。と少しでも感じたら躊躇せずプログラム組んで飛ばしてしまえ。とにかく目の前にニンジンぶら下がってる馬みてーに「うおおおおおぉぉおおおーーーー!!!」ってなれる曲だけを厳選しましょう。私見では、一般に代表曲とされる「Pulse」や「Scary」などミドル・テンポで高らかに勝利を歌い上げる MAD 賛歌系より、ビコビコバキバキ高速連打で疾風怒濤モード全開のスピーディな曲。とにかく速いやつ。言うなれば「アドレナリン・ドライヴ120%フル・スロットル」系のものが最も適していると思います(具体的には「Fly High」「All The Time In Sunny Beach」「Gaga Life.」「Good Girl」「Asphalt-Beach」「Chaos Step」「Midi Surf」・・・など)


 以上を実行しつつ、爆音の充満する部屋に数日間こもって延々卒論やってください。サウンドに合わせ拳を高く突き上げたり、頭を激しく振り乱したり、うろ覚えの英語詞を適当にハモってみたり、クライマックス部分では「ィイエエエエエエーーーーー!!!」「ウゥーーゥフウーーーーーー!!!!」「ジョッ!!!!! ジョッ!!!!!! ジョッ!!!!!!!!」などと百鬼夜行ばりに絶唱したり・・・を定期的に、くれぐれも忘れず行いましょう(これらは「神力」を得るために必要不可欠なイニシエーションです)

 やがて脳が軽く支障を来します。もう怖いもんとかなくなります。副作用でだんだん変なものとかも見えだしますが、気にしたら負けですんで顧みず執筆に没頭してください。しばしば鼓膜に痛みを覚えるでしょうが、これも無視して継続しましょう。やがてその痛みが引き何も感じなくなったとき、それがあなたの「卒論モード:最終進化型」です。降りてきます。神が。


 万一それでも、どうしても最後の一線が越えれねぇ・・・! とお嘆きの、現代日本社会の病理に冒された不幸なあなたには「最終進化型の、さらに進化した究極型」というドラゴン・ボールの必殺技みたく天井知らずな裏技が、実はこの世に存在します。神をも超えた究極の存在。それは皇帝です。すなわちアレック・エンパイア皇帝閣下様であります。

 上記の「MAD 卒論法」を実践してなお突き抜けれない。脱皮できない。宇宙がまだ見えてこない・・・そんな重症患者のあなたは、文中 THE MAD CAPSULE MARKETS をそのまま ALEC EMPIRE ないし ATARI TEENAGE RIOT に置換し、再度コマンドを実行してください。絶対イケます。分子どころか原子まで肉眼で確認できるネオな領域へあなたは達するでしょう。ただしこれは魔法の世界で言う「禁呪」にあたる、きわめて危険な裏技です。トレパネーションの数100倍も危険です。凡人が遊び半分で手を出すと確実に死へ至りますので、くれぐれも取り扱いにご注意ください。


 以上、中間報告「卒業論文執筆時に於けるBGMの選択について」を終ります。ご清聴ありがとうございました。このエントリーは参考になりましたか?



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