Stop the Clocks OasisStop the Clocks


 何事ですかこの高エネルギー体は。もうなんか独禁法に抵触とかすんじゃないのこれ・・・そんな不安をぼさぼさ煽る、胸焼け確定、怒涛の名曲詰め合わせパック。ていうかこれわざわざ聴く意味あんの? トラック・リスト見ただけでほぼ全曲、余裕で脳内再生可能なんすけど・・・との躊躇もありつつ、聴いてみたらやっぱ滾るわ。血が。俺の野人の血が。最近ひどく乾燥肌にお悩みな野人の血が。おいお前ちょっとそこのワセリン取れよ。

 アルバム・タイトル「Stop the Clocks」の意味するところは、つまり「1997年はなかったことにしようじゃないか」の和睦申し入れだった模様(ちがう)・・・偏りまくりの選曲に反発も勿論あるでしょうけど、ぼくはほぼ全面的に支持です。確かに極端だけど、その極端さというか、思い切りの良さは嫌いじゃない。ノエル兄貴の独断だそうですが。あと「Whatever」の件は忘れました。


 それにしても国内盤の制作者はほんと何考えてるんでしょう。オリジナルは9曲×2枚=18曲で、プラス国内盤はボーナス・トラックで「Roll With It」と「Let There Be Love」が入るんだけど、これもう頭おかしいとしか思えません。いや曲じたいがどうこうじゃなくね、俺も「Roll With It」大好きだし「Let There Be Love」が良曲っつーのもまぁわかるけど、この完璧な並びの最後に付け足すなんて論外きわまりない。

 だって本来 Disc-1 の最後が「The Masterplan」で Disc-2 が「Don't Look Back In Anger」ですよ。2枚とも結局お前が〆んのかよ! っていう兄貴の天上天下っぷり。まさにそれこそ、このコレクション・アイテムのいちばん燃えるとこじゃないですか。なのに「Don't Look Back In Anger」の後に「Roll With It」が入って、挙句「Let There Be Love」で兄弟仲良く半分ずつヴォーカルとって〆・・・とかそんな中途半端に良い感じなバランスのとり方は言語道断です。蛇に足のみならず手と角と猫耳まで描いちゃってますよ。ダメ、絶対。


 なので、ここはもう鉄板で輸入盤を。輸入盤は輸入盤で、ラスト3曲が「Morning Glory」「Champagne Supernova」「Don’t Look Back In Anger」っていう、これまた鬼畜度満点な反則っぷりなわけですけど。