シブヤ Rock Transformed 状態

amn2004-01-19



 数あるナンバーガール・カタログん中で確実に「俺的ベスト1」を永遠にひた走るこのアルバムを、久々に聴き返して再確認。アルバム・タイトル、ジャケット、選曲、演奏の熱とテンション。全てが衝撃的だったし何度聴いても薄らがない。たぶんナンバーガールで最も数多く聴いたトラックがここに収録された「omoide in my head」で、次が 1st の「転校生」。

 ときに「サッポロ」盤や「記録シリーズ」と合わせても「転校生」のライヴ・トラックが入ってないのが唯一にして最大の惜しいところだと思いませんか(あくまで私的な自問自答。「騒やかな演奏」に入ってるけどDVD観れないからなぁ)。


 ナンバーガールはどのカタログもそりゃもう魅力的で素晴らしいと思うし、歌詞とか世界観。6本×2本のギターの共鳴したり弾き合う感覚。ごつごつしたベース・ライン。など各要素や、それらの混成されたグルーヴの破壊力みたいのも圧倒的に優れてるのは勿論認めるけど、そのうえでやっぱりぼくはアヒトさんのドラムを何よりまず第一に聴いてしまう。

 だから選曲も自ずとドラミングの激しい曲が優先される。「young girl 17」とか「イギー・ポップ・ファンクラブ」とか勿論好きだし、この2曲が「バンドにとって」とても重要だったりするのもなんとなくわかる。けど、それでもやっぱり「omoide」とか「brutal man」をぼくは真ッ先にプレイする。


 「シブヤ」と「サッポロ」で個人的に「シブヤ」を上に置くのは、単純にリリースの順番で今まで聴き重ねれた回数の差と、1枚60分くらいにまとまってて聴きやすいって理由もある。けど何より「ラスト・ライヴゆえの感傷的な何か」に拠るところが大きい。

 曲数が多いし選曲の出自も全カタログに及んでいて、そういう意味では勿論「サッポロ」でしか味わえない良さも多い。演奏だって素晴らしいのは言うまでもなく。「I Don't know」とか「はいから狂い」とか大好きだし何遍聴き返したかわからないくらい。


 けれどどうしても妙な感傷をダブつかせて聴いてしまう節が個人的にあって、それはアルバムの本質とは一切無縁の、あくまでぼくの身勝手な意見でしかない(と思う)。

 それらを踏まえて、例えば「omoide」や「透明少女」についていえば、やはりぼくは「シブヤ」テイクのほうが好きです。演奏力の洗練ゆえに「シブヤ」より更に一回り増した「サッポロ」テイクのテンポは少し早すぎて、ほんの若干ながらぼくにとってど真ん中のダイナミズムを失ってしまっている感がある。


 てゆーか要は「ドラムの炸裂音が1つでも多く入ってるほうがぼくは好き」っていう、ただそれだけの話かもしれない。